ハリウッドが制作 ラーメンガール

ハリウッドが制作 ラーメンガール

アメリカ人女性がラーメン修行をするお話

食堂といえば大衆食堂を連想するものですが、一方ではこんな風に考えている人もいるかもしれません。『ラーメン』、と考えている人ももしかしたらいるのではないだろうか。今や日本のソウルフードで、日々食べる機会が多い人もいるほど、老若男女関係なく日本人から愛され続けている食事だ。元は中国から生まれた食事なのだが、いつの間にか需要を完全に日本が奪ってしまい、歴史改変とばかりに日本のラーメン店が有名になりすぎている。その人気は一時期ミシュランでラーメン店が味を評価された程だ。

そんなラーメンを題材にした飲食店で繰り広げられる作品があります。『ラーメンガール』と呼ばれるこちらの作品、何とアメリカ人女性がラーメン修行でラーメンの極意を職人気質の頑固親父から伝授してもらおうとする話だ。そしてなんといっても驚きなのが、こちらの映画はハリウッド映画というジャンルに含まれているのです。ハリウッド映画で、全編日本でのオールロケを敢行して撮影され、ラーメンの酸いも甘いも語り尽くしているのだ。

本来の発祥地である中国にすれば『何してんの?(怒)』と突っ込まれても可笑しくない作品になっています。

作品概要

物凄い奇抜なこちらの作品は、2009年に日本で公開されている。ハリウッド映画ではあるものの、日本以外ではあまり受けないだろうと言う方針での公開だったのかもしれません。事実、情報を知るまで筆者もこんな作品があるとは知る由もなかった。深夜食堂などはそれなりに有名だったのであれだが、ラーメンガールなる作品がどういう作品なのかも記事を執筆するまで知りもしなかった。

存じあげないという人も当然いると思うので、こちらの作品も例によってあらすじから見ていこう。

あらすじ

アメリカ人女性のアビーは恋人であるイーサンを追って東京にやってきた。東京の法律事務所で翻訳のOLをしながら暮らすアビーだったが、イーサンは彼女の束縛に耐え切れずに関西の方へと仕事に託けて言ってしまった。行った先で電話にも出ない、職場でも孤独感を拭い切れないアビーは精神的に追いつめられていく。心身ともに疲れきったアビーは街の中で佇む旧いラーメン店へと入る。閉店間近だったが、日本語が通じないため仕方なく店主である前住は一杯のラーメンを提供し、ビニール傘を渡して返した。

明くる日、アビーは借りた傘を返すために再度店を訪れ、先日はわからなかったラーメンを食べて歓喜する。ここまで美味しいものはないと初めて思い知ったアビーは、お店で働かせて欲しいと告げる。やがて彼女は前住の弟子になり、ラーメン作りを勉強したいと思うようになっていった。最初は取り合わなかった前住は、食い下がるアビーに掃除の仕事から任せていく。肝心のラーメン作りは一切教えぬまま、アビーは遂に怒りを前住にぶつけるのだった。

ただその怒りの果てにあったのは、何一つ満足にできない自分自身との邂逅だった。何が行けなかったのか気づいたアビーは前住の元へ行き、謝罪をして改めて弟子にしてくださいと告げる。前住は無言でアビーから携帯電話を取り上げて目の前で破壊するが、彼女に後悔はなかった。

我儘かつ利己的な典型的なアメリカ人アビーと、東京の下町でラーメン作りを生きがいとする職人気質の頑固親父前住、全く縁のない二人が出会ってラーメン作りに勤しんでいくのだった。

ラーメン作りの難しさ

ラーメン作りについて言えば、一番の店の顔ともいうべきはスープの存在でしょう。実際この味で店舗ごとに格差を生み出し、顧客の取り合いとなっている。作中ではスープをいかに素晴らしく作れるのか、何が自分に足りないのかがアビーの葛藤と苦しみによって描かれていきます。日本のラーメン職人がまず最初にぶち当たる壁に、金髪碧眼の女性が体当たりで頑固親父と戦うのだ。

日米という文化の差を乗り越えて、ただ美味しいラーメンを作るためという目的に絞ってのことだ。

熱血です

一言、『なんだこれ?』と思ったのが第一印象だった。確かにアメリカでも今や一風堂などの有名店舗がアメリカへと進出しているという話は耳にします。この作品はそんな日本で行き場を失ったアメリカ人女性がラーメン作りに感化されて職人を目指す、という話になる。斬新な世界観といえますが、ハリウッド映画でこういうのはありなのかとその一点に尽きる。

ただラーメンを題材にしているのにも、きちんと日本だけでなく世界基準で見たラーメンに対する印象も関係していた。